第9回日本禁煙学会学術総会「喫煙と生活習慣病 -タバコとNCD-」

第9回日本禁煙学会学術総会
大会テーマ：「喫煙と生活習慣病 -タバコとNCD-」
会期：2015年11月21日（金）・22日（土）
会場：市民会館崇城大学ホール・熊本市国際交流会館
会長：橋本洋一郎
（熊本市民病院首席診療部長・神経内科部長）

くまもと禁煙推進フォーラム　代表
第9回日本禁煙学会学術総会　会長　橋本洋一郎

　2015年11月21日～22日に市民会館崇城大学ホール（熊本市民会館）と国際交流会館で第9回日本禁煙学会学術総会を開催いたしました。全国から900名弱の方に集まって頂き、熊本のスタッフを合わせて1000名を超えました（市民公開講座の参加者を加えると1100名を超えました）。学術的にすぐれた企画にして、かつ高いレベルの学会にできるか、学会参加者の多様なニーズにどう答えるか、さらに熊本に来てよかったと思って頂けるおもてなしをどうするかなどの学会開催の企画は、市民団体であるくまもと禁煙推進フォーラムにとっては大きな課題でした。しかし熊本のメンバーからでる色々な企画、学会運営のアイデア、さらに学会役員の方からの適切な助言で充実した内容にでき、さらに「タバコ・フリー・キッズ in 熊本」や「きれいな空気くまもと」プロジェクト、世界禁煙デーの市民公開講座、数回にわたるセミナー開催などの関連事業も含めて熊本のメンバーの達成感は大きかったと思います。学会に参加頂いた皆さんに感謝！感謝！です。
　理事長講演、会長講演、2つの特別講演、4つのシンポジウム、2つの教育講演、2つの特別企画、5つの共催セミナー、禁煙治療セミナー、市民公開講座などで禁煙学を多面的に学んで頂いたと思います。一般演題も過去最多の143演題があり、活発な議論もなされました。また認定試験は松山での学会開催時の数に及びませんでしたが、101名の方に受験頂きました。来年の東京開催の第10回日本禁煙学会学術総会へ上手く繋げることができたのではないかと自画自賛しています。
　カリフォルニア大学Professor Stanton Glantzの特別講演（地域での禁煙活動が最も効果的であると最後にまとめられました）、NCDのシンポジウムではWHOのDr. Dongbo Fuの講演、それに朝日新聞の錦光山さんの特別講演などは大きなインパクトを参加の皆様に与えたのではなかったでしょうか。特別企画 I「アフタヌーンセミナー（ナースのための禁煙スイーツセミナー）」、特別企画 II「防煙授業のノウハウおしえます」、禁煙治療セミナー「動機づけ面接」は、学会開催1ヵ月前に応募締め切らざるを得なかったり、立ち見がでたりと学術総会への参加者のニーズが教育的なセッションに強いことが分かりました。コングレスバッグの中に同封しましたCDの中のスライドや資料を活用頂ければ幸いです。特に防煙授業のスライドはすぐに活用いただけると思います。
　2日目午後の市民公開講座では、地元テレビのKKTキャスター本橋　馨さんの「我が栄光の禁煙ライフ！」（当院で禁煙治療された話しをされました）、前熊本市長の幸山政史さんの「熊本のよいところ」（お二方は2013年の第13回全国禁煙推進研究会 2013 熊本フォーラムで一緒に講演いただきました）、日本呼吸器財団理事長の北村　諭先生の「他人の煙が生命（いのち）を削る」というタイトルで講演いただきました。
　学会初日にはくまモンも第一会場に来て、熊本の誇る禁煙キャラクターの「すわんけん」、「すわんぬ」、「禁煙戦隊ソツエンジャー」も一緒にくまモン体操をしました。多くの学生ボランティアにも大変感謝いたしております。
　学会の前日は総会終了後に熊本城で会長招宴を行いました。武将隊の出迎えで69名が貸し切りで入城です。本丸御殿の2階で細川藩時代の食事で、お酒がだせないので、お茶での乾杯でした（実は赤酒で乾杯の予定だったのですが、あとからでてきました）。この会場での会長招宴は復元されて以来2回目ということで、私自身にとってもすばらしい一時を過ごさせていただきました。後半は熊本城本丸御殿の1階に移って、『ザ・わらべ』の舞を堪能しました。
　来年の東京開催の第10回日本禁煙学会学術総会で日本禁煙学会の会員の皆様とお会いできるのを楽しみいたしております。全国から東京に集結してフリーウオークにも参加しましょう。